02-商品コピーとは何か

商品コピーの書き方

今回は「商品コピーとは」です。そもそも商品コピーってどういうものかという話です。まず、そこを明確にしておかないと他の説明もしっくりこない場合があると思いますので解説します。

商品コピーと言っても日本語の文章です。文章は学校でも習いますし、今はツイッターとかブログとかSNSで文章を書く機会は多いわけです。

しかし、同じ文章でも商品コピーというのは、そういう一般文章とはちょっと違うんです。何が違うかと言えば、目的がはっきりしていることです。商品コピーの目的は商品を売ることです。

要は商品の説明ですね。ただ、説明というと「説明したら良いんでしょ?」と思われるかも知れませんが、より売れやすいようにするには、「説明」の仕方が大事なわけです。「説明」だけでなく「提案」も必要なわけです。たかが商品説明、されど商品説明って感じでしょうか。要はネットショップ上で接客する時の会話のようなものです。そのあたりが、普通の文章と違うわけです。

だから「文章が得意」だという人でも商品コピーは上手に書けなかったりします。むしろ、接客が得意という人が商品コピーも上手に書けたりします。

昔、国語の教師だったという人で、どうしても広告コピーが書けなかった(理解できなかった)という人がいました。国語の知識が邪魔して自由に文章を書くという発想が持てなかったのかも知れません。

だから、文章を書くのが苦手と言う方でも全然大丈夫です。

現状で、なかなか上手く書けないと思っている方は「商品コピーが上手く書けない理由」編を見てください。

商品コピーと言えど、商品やショップ、売り先など、いろいろな場面でそれぞれに事情が異なるので微妙に書き方が違いますが、基本は同じです。

1.分かりやすさが第一

~小学生でも分かる文章で書く~

商品コピーでいちばん大事なのは「分かりやすさ」です。商品コピーがわかりやすいと、どんどん読みすすめて商品の良さも頭に入ってきます。わかりにくいと、途中で「ええっと、それはなにのことかな?」とか「え?」ってもう一回読み返したり・・・しているうちに読むのが面倒になって離脱・・・・人間は、面倒が嫌いですからね。

だからまず、何よりも分かりやすさが第一です。そのためには、誰にでも分かる文章で書くと言うことです。ポイントとしては3点。

・難しい言葉や表現を使わない。

・業界用語や業界的表現を使わない。

・小学生にでも分かる文章で書く。

別に小学生に向けて売るわけではありませんが、世の中にはいろいろな人がいていろいろな受け取り方をするので、できるだけクセのない素直な文章で書くことが大事だってことです。その例えとして「小学生でも分かる」です。幼稚な言葉で書けと言うことではありません、念の為(笑)素直に書くということです。

難解な漢字や言葉、業界用語などは、通じないこともあります。文学的表現や格言、慣用句の類も世代によっては通じないことがありますし、余計なイメージを与えてしまうこともあります。書くときに「これは間違いなく通じるだろうか?」と考えることが大切です。

業界にどっぷり浸かっている人などは、業界用語を使ってしまいがちですが、一般人、あるいはその商品の初心者には分かりにくいことも多いです。またトレンドの言葉を使ってトレンド感を出したいときもありますが、それがお客さんに伝わるのかどうかを考えることが大切です。

また、ひとつのサイトを複数の人で書く場合、そういった用語や使い方をどのように統一していくかということも必要な場合があります。それについては、また別の単元で説明します。

2.読み手の思考を想像しながら書く。

百貨店で実演販売というのがありますが、あれ、上手な人の実演を見ていると、必要でない商品でも買ってみたくなりますよね。

実演しているというのも大きいですが、お客さんの興味を引きつけて客を集め、期待させて逃さず、納得させて感動させるというステップで、思わず欲しくなってしまいます。

あれは、実演しているのも大きいですが、集まったお客さんの反応を見ながら、つまりお客さんの意識や思考に従って実演を進めて行きます。その間(ま)や話の展開がうまいわけです。

あるいは、お店で商品を見ていると、店員さんが程よいタイミングで「何をお探しですか?」とか「○○(=見ている商品)を検討されているんですか?」とか、こちらの意向を聞きます。そして、こちらが何か言うと、それならこれが良いですよとか、さらに詳しい聞き取りをします。そして、それならこれはどうでしょうか?と言う風にこちらのニーズに合った商品を提案(それも押しつけにならないよう配慮して)してくれたりします。今風に言えば、こちらのニーズに寄り添ってくれるわけですね。

逆にこんな経験ないでしょうか?店頭でこっちが見ていると店員さんが勝手に話してきて、何か質問してもちゃんと応えてくれなくて、店員さんの言いたいことばかり聞かされる、みたいな・・・・ちょっと嫌ですよね。

商品コピーも同じです。

分かりやすさと分かりにくさの分かれ道のひとつは、読み手に寄り添って説明しているかどうかです。しかし、ネットショップでは、実演や店先のようなリアルタイムのやり取りはできません。

だから、お客さんの思考を想像しながら書かなければならないわけです。特にネットは、情報を探してやって来ます。検索などから来るので、その商品のページに来たお客さんの多くは、なんらか商品や関連情報に興味を持った人です。

つまり、ある程度想定されたお客さんが来ていて、そのお客さんにはニーズがあり、それを満たしてくれそうな期待を持ってきているわけです。だから、その思考を想像しながら応えるように書くという事です。

こう書くと難しそうですが、誰でも人と会話するときには、無意識に相手の思考を先読みしながら話していると思います。

話し上手な人は、それが的確であり、話し下手な人は、それが苦手なのかも知れません。しかし、「話す」と「書く」は少し違うので話し下手の方も安心してください。とにかく、相手の思考を想像しながら書くということが大切です。

書きながら、どう理解してくれているかなと思って書くことが大切です。

「人によって違うんじゃないの?」と思われるかも知れませんが、書き手が、相手を想定して書くことが大切です。その方が話がまとまって結果的には、想定外の人にも分かりやすくなります。

お店などでも誰かに説明しているのを横から聞いていて分かることありますでしょう。そんな感じです。

3.お客さんがイメージできていないといけない

ここで1つ大切なのは、遡ってお客さんがイメージできているかということです。「上手く書けない理由」のところでも説明していますが、商品コピーに限らず、文章を書く場合は、誰に向けて書いているのかを常に意識しないとまとまりにくくなります。

お客さんに寄り添って書くには、お客さんがイメージできていなければなりません。お客さんのイメージはより具体的な方が良いですが、細かくしすぎてずれてしまうことにも注意が必要です。その商品の顧客層を象徴するようなお客さんを具体的にイメージするのが理想です。より具体的にすることで書きやすくなります。

例えば、都心の会社に努めているOLさん、毎日同僚とランチするのが楽しみ、休みの日は友達と・・・

みたいな感じで、身近に当てはまる人がいればその人を顧客像にしてもよいです。お客さん像が明確になるということは、誰に向けて話せば良いかということが明確になるので、俄然書きやすくなると思います。

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