罰則とミス。

日本人は潔癖症です。シャツなどのわずかな糸のほつれも不良品としてクレームの対象になったりします。そのため、そのわずかな不具合を出さないために手間暇投資をします。そんなことをやっているとコスト高になってしまいます。上記のような場合、海外では概ね商品交換などで対応できると言います。工業製品はわずかな不具合は出ても仕方がないと言う認識が社会にあるからでしょう。

日本では、「気が緩んでいるからミスをするのだ。罰則を厳しくすれば気を引き締めてミスがなくなる」という考え方がまだ根強くあります。要するに根性論ですね。
その結果罰則を厳しくすると何が起こるかというと、「ミスがあっても報告されなくなる」です。つまり隠蔽。昨今、企業の隠蔽事件が相次いだのは、ミスに限らず、非合理的な根性論で動かそうとしているからです。

重要なのは、ミスが起こりにくい合理的な仕組み。あるいは、ミスが起こったら素早くリカバリーできる仕組み。人間が働いている以上、ミスを起こす可能性が必ずあります。それを前提に、罰則を厳しくするのではなく情報の共有が素早くされて早期に解決できるような風通しの良い組織や仕組みを考えるべきなのです。近年では、SNSなどで叩かれる可能性もあります。そうした場合にも素早くリカバリーできれば、クレームは賞賛に変わるのです。

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